年末年始の休み期間中、あまりに寒く雪も降ったためほとんど軽貨物車両で配達を行っていました。そこで色々メリットデメリットがわかってきました。効率よく稼ぐために両方の使い分けが非常に重要だと感じています。以下軽貨物と原付(2種)での配達について比較です。
二刀流のススメ
軽貨物車両はどちらかというとガチ勢(本業)というイメージがあります。
しかしながら私自身、副業として軽貨物車両でも配達をしています。
なぜ副業で軽貨物を持っているかというと悪天候でもストレスや危険なく安全に配達するためです。怪我があって本業に支障を出したくなかったのです。そこで知り合いの中古車店で安く軽自動車を譲ってもらって始めました。軽貨物での配達は調べればわかる通り、誰でも自動車免許と軽貨物車両さえもっていれば始められます。
副業としてやっている方、これからやろうと思っている方の中でどんな時でも稼ぎたいという方にとっては軽貨物・原付の二刀流でも良いのではないかと思います。ただし、いくつか注意点があります。
・エブリィ、N-VAN、ハイゼットといった箱型で大容量の軽バンの場合は、荷室を持て余すのでフードデリバリーではもったいないです。Amazon Flexやピックゴーといった配達の方が効率良く稼げると思います。
※プライベートと兼用で一台持ちであれば問題ありません。
・黒ナンバーの車両は任意保険料が高いので契約方法に工夫が必要な場合あり。またガソリン代等の経費がかかる。
・Uber Eatsでは車両を複数台登録できないので考える必要あり。
少なくともこのような注意点がありますのでしっかり考えて軽貨物を導入するのかどうか判断する必要があります。
それぞれのメリットデメリットについて
軽貨物車両
メリット
- 天候に左右されない
これが軽貨物車両の大きな強みです。
フードデリバリーの多くは悪天候時に配達料金が割り増しとなります。さらに注文が増えるのは悪天候の日。大きく稼ぐチャンスとなります。軽貨物であればこのチャンスを逃すことはありません。
- 疲労が軽減できる
バッグは常に座席などに固定しておくため背負うことはありません。また二輪車の場合は運転時だけでなく車両を押す、センタースタンドを掛ける等の動作でエネルギーを消費します。そういったエネルギーを使わないため身体的な疲労を抑えることができます。ただし、運転中に交通状況やナビを見て経路を判断するといった際に集中力を使うため脳の疲労感は多かれ少なかれ感じます。
- 待機に困らない
注文がこない時間帯は時間を持て余してしまいます。スーパー・コンビニ・パチンコ屋の駐車場等でその他の副業、読書、株の売買、アプリのゲームという風に車内で余った時間帯を有効に使う事ができます。そのため車の場合は待機時間を無駄にすることはほとんどありません。
- 積載量の心配なし
スクーターや自転車での配達の場合、中には嵩張る紙袋で渡してくる店があり、バッグに入りきらないといった事態になることがあります。
↓参考記事
しかしながら軽貨物ではそういった心配は全くありません。社内に配達バッグを二つ以上置いておけば問題なし。容量オーバーといった問題は一切発生しません。これも軽貨物の大きなメリットです。
また、ダブル案件があった場合の配達ミスの予防という観点からも複数のバッグを使って使い分けて配達できる軽貨物はかなり便利といえます。
デメリット
- ガソリン代がかかる
軽自動車は比較的燃費は良いですが、最近の原油高の影響でガソリン価格が高騰しています。2022年1月現在で1ℓあたり約150-160円。これは非常に高く、痛い出費です。1度の満タン給油となると4,000円前後になります。昼の配達で換算するとおおよそ5~10回程度配達を終えないと元が取れません。
- 任意保険が高い
業務用(黒)ナンバーの任意保険料は非常に高いです。
全くの新規で一から契約となると初年度1万3000円~1万5000円程度かかります。これはかなり大きい出費となります。例えば週末副業する私の場合だと2日分の売上に相当する金額です。ガソリン以上に大きな経費となるので軽貨物導入前に採算が合うのかまずは予め計算しておく必要があります。
※尚、私の場合は裏技的な手法で新規契約で初年度1万円以下で契約をしています。手法については過去記事に記載しています。
- 細い道が時々厳しい
基本的に軽自動車のため、住宅地の一方通行ばかりあるようなエリアでも比較的スイスイと快適に行けます。ただ軽貨物でも大変な場所があります。よくあるのが袋小路になっていて先が行き止まりになっている場所です。
道幅が狭いので切り返すこともできないような場所に遭遇した時、行きは良いですが帰りはひたすらバックして戻らなければならずこういった場合は後方に細心の注意を払わなければなりません。こういった場面での四輪車(軽貨物)は辛い事が時々あります。
- 駐停車場所に注意が必要
特に市街地・繁華街等ではに注意しなければなりません。
駐車監視員が常に見回っており、駐車違反となると余計な出費になります。
調べると
・後部座席を見えないようにする。
・私有地に停めるようにする。
・助手席にマネキンを置く
など、調べると色々対処法が書かれていますがこれに関しては決定的な対策というものはありません。軽貨物の場合、ピックや配達時に一時的な駐停車場所に必ず困る場面が出てきてしまいます。
この点が軽貨物の大きなデメリットです。
- 黒ナンバー化が必要。
軽貨物車で配達する場合は営業用ナンバー(黒ナンバー)を必ず取得しなければなりません。未経験の場合は多少面倒ですが、最寄りの軽自動車検査協会にて必要書類を用意して手続きを行います。1日で済む作業ですが多少手間がかかります。費用はナンバープレート代2,000円弱で済みます。
原付(2種)
メリット
- 燃費が非常に良い
なんといっても原付の大きなメリットは燃費の良さです。
私が使用する2021年式PCX(JK05)の場合、リッターあたり40km程度走ります。(一般的な原付2種のスクーターはおおよそ30km/ℓ程度走行できるはずです。)
1度の給油で6~7リットル給油し。1,000円でおおよそ満タンです。土日にフル稼働しても10%程度はガソリンが残るくらい燃費が良いです。1,000円の満タン給油でうまくいけば売上がだいたい1万5000円~1万8000円程度。大きく利益を稼げます。
原付の場合は燃費やアクセルワークを気にせずストレスなくガンガン走れるのが強みとです。
- 保険料が安い
自動車を所有している場合は、基本的に任意保険にファミリーバイク特約を付けることができます。この場合、契約中の任意保険にプラス数百円追加するだけで原付でも同様の保険を受けられるようになります。注意点としては故障時等のレッカー移動、ロードサービス等は受けられません。心配な場合は別途必要に応じてロードサービスの契約をしなければなりません。
- 道幅が関係ない
住宅地のどんな狭い道でも楽々移動できます。
- 小回りがきく
道を間違えてもすぐにUターンして戻り修正することができます。
Uターンが狭い道でも一度降りて押せば簡単に切り返すことができます。
一部を除いてほとんどのスクーターは軽く、取り回しが良いので楽に扱うことができます。
- 二段階右折の必要なし
50ccの原付とは違い、二種のスクーターは二段階右折する必要がありません。
二段階右折のストレスから解放されるのでこれが大きなメリットと言えます。
- 駐停車の場所はそこまで気にする必要なし
側道・路肩部分に寄せる、建物の敷地内に寄せて停める等すればまず駐車違反になる事はありません。
デメリット
- 悪天候は厳しい。
小雨程度の天候であればレインウェアを来て配達することはできます。しかし二輪の特性上、大雨や雪の場合はスリップしてしまいますのでかなり危険です。
※もし、悪天候でも配達したいという場合はホンダ ジャイロのような屋根付きの三輪スクーターくらいしか安全に配達できる車両はありません。また前二輪のヤマハ トリシティもアフターパーツでキャノピー(屋根)を付けることができますが、車体を含めた費用が高いのでコスパ的にあまり良くはないのでおすすめはできません。
また雨水がレインウェアについている状態でピックアップで店内に入ると雨水が落ちてしまい、店内を濡らして迷惑をかけてしまいます。こういった問題点もあります。
フードデリバリーの大きな収入アップが見込めるのは特に悪天候時ですが、こういった問題点を考え、スクーターの場合は配達を休まざるを得ない日も出てきてしまいます。
- 暑さ・寒さにも厳しい
夏も冬もどちらも厳しくなると考えておく必要があります。
特に夏は暑さ対策のしようがありません。薄着をしていても暑いです。更に半袖で配達するようになりますが転倒してしまった場合、大ケガになってしまいます。
冬は寒さ対策がある程度できますが、対策しても寒いです。
- 積載量に制限がある
配達バッグ一つで配達するようになるため、ダブルピックで荷物が入りきらない場合があります。一件分キャンセルする必要がでてきてしまいますので、多少の機会損失につながってしまうこともたまにあります。
そこまで多くはありませんがあまりに大きすぎるもの、多すぎる商品などは運べない場合があるのが多少デメリットになります。
- 疲れる
スクーターは疲れます。運転や車体の押し引きの動作で体力を常に使います。更にスマホを確認しながら通る道を状況に応じて判断し、左右の安全確認にも注意する必要がありますので集中力も必要です。私の場合、昼時のピーク時間帯約3時間程度(11:00-14:00)の稼働でへとへとになってしまいます。
基本休憩はなく、ほぼ乗りっぱなしのような状態ですのでかなりハードです。バイクのエンデューロや耐久レースとまではいきませんが、それに近いものとイメージするとわかりやすいかもしれません。
- 多少の危険あり
これは当然のことですが、車に接触した時や転倒したときのダメージは大きいです。
場合によっては重大な怪我も負いかねません。いくら安全に気を付けていようとも二輪車は四輪車と比べてもこのようなリスクと隣り合わせです。最低限、安全を考慮して安心できるヘルメット・プロテクター類は装備必須といえます。
↓装備品の一例
また公道でのスピードは軽自動車並みに出るものの、4輪車に多少煽られ、舐められる場合があります。時には危険な幅寄せに遭うこともあります。そのため常に安全第一で運転することが求められます。ドライブレコーダーの設置もおすすめします。
注意点について
私の住む地域で最も加盟店が多く配達依頼も多いのはウーバーイーツです。
しかしながらウーバーイーツの場合は車両は一台しか登録できない決まりとなっているようです。
もしウーバーイーツメインで稼働している場合、原付と軽貨物2台持ちであればどちらがメインなのかをはっきりさせて車両を決める必要があります。
私の場合はあくまでも悪天候時用に軽貨物を所有しているのでメインをスクーターとしています。スクーターの方が断然コスパが良いです。
コメント
それぞれのメリットを活かし、天気が良く気温も良好な日は原付。寒い日・暑い日、悪天候の日や疲れている日は軽貨物といった感じでうまく使い分けが必要になってきます。フードデリバリーで真剣に稼いでいこうと思っているのであれば、経費はかかりますが軽貨物の導入をお勧めします。軽貨物とスクーターの二刀流で配達する場合は効率良く車両を使い分けて利益率アップにつなげていきましょう。