自分本位。

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コーネリアス(小山田氏)の炎上騒動を落ち着いて考えた

ここ数日、ネットでは小山田氏の話ばかり目にする。
彼の曲は全く聴いたことはないが、彼の過去のいじめについてはまとめサイトかなんかで読んでいたので知っていた。
当然のことながらこの話を知った時は自分も胸糞悪い思いをした。
それから「コーネリアス=非人道的な人間・いじめ」というような先入観が今でも離れない。そういったこともあって彼の音楽を聴く気にすらならないのかもしれない。


今回の小山田氏炎上について私の考察を書き記します。

なぜまた騒がれたのか?

⇒彼の人間性が至る所で再注目されてしまった

例のインタビュー記事は昔からある程度ネットでは有名で知っている人は知っている話だ。
今更なぜと思う人も多いかもしれない。
だがこれは避けられなくて当然の出来事だと思う。

オリンピック・パラリンピックという舞台で求められる人物像はクリーンで誠実(そうに見える)な人間だ。
しかしながら、小山田氏は大昔といえども障害を持った人を過去にいじめて、堂々とそれをネタにするような人間だった。
本来なら言葉にすべきでない恥ずべき行為を世間の目に晒されるにもかかわらず発信してしまう、という人間性
平和の祭典であり、世界の多種多様な人種が分け隔てなく競技するこのオリンピックでは競技に参加せずともまさに不適格。

昔からこのことを知っていた人たちはこの話を拡散する。そして知らない人がこの話を聞いたら当然憤慨する。
これは炎上して然るべきレベルの話だ。

⇒禊が終わっていないと世間は評価した

なぜ彼はこの仕事を受けたのか経緯は分からない。もし彼が進んで引き受けたのであれば彼自身の考えが甘すぎると言わざるを得ない。

昔話で炎上した理由についてはまだ彼は禊が済んでいないと大多数の人が判断したからだと思う。当時の記事から特に反省の色も感じられず、のうのうと生きてアーティストとして大成している彼の姿勢を気に入らないと感じる人も中にはいるのだろう。
彼の正式な謝罪等が今までになかったという点からも納得がいかない人はいたはずである。

⇒身内の不用意な発言

国民の感情を逆なでするような彼の身内の発言も火に油を注いだ。
小山田氏や周辺の人物は反論したい気持ちもあるだろう。だがこの時は何を思ってもぐっと堪えて静観するべきだった。

⇒身辺調査がザルすぎ

オリンピックは世界から注目されており、経済的な思惑もある。失敗は許されない。
ある程度この話は有名だったにもかかわらず彼を採用してしまった。
こういう場であれば普通ははかなり厳しく選定するはずなのだが、どのような経緯で、なぜ彼を選んだのか疑問に思う。

いじめ問題を取り上げるため自ら犠牲になった可能性もわずかにあったか?

もしかすると、彼自身はこうなることを予測して仕事を引き受けたという可能性も否定はできない。
この件をきっかけにしていじめ問題を世間が改めて考える機会を作ろうという思惑があったという見方もできる。
自分を悪者に仕立てあげることによって、老若男女・人種・国籍問わず「いじめ=悪」だというメッセージを世界中に発信しようとした可能性だ。

・過去にやったいじめでも、後に彼のように大きなツケが回ってくるかもしれないということ
・いじめは逮捕されるわけではないが、犯罪者並みに叩かれるかもしれないこと。
・いじめをしたことを反省しなければ自分の地位も名誉も失われてしまうこと。
・いじめをした人は忘れてしまうが、された人は決して忘れないということ。

今回の件で少なくともこのような事は自分の中で考えることができた。

こう考えるといじめ問題を真剣に伝えるべく、決してふざけしたわけではなく意を決して当時は発言した可能性も僅かながらにある。
1994年の記事は伏線であり、今回のオリンピックでようやく伏線回収できたという見方もできる。ここまで予測していたとすると、彼は驚異的な予測力の持ち主だ。

最後に:代役の希望など

彼はおそらく表舞台にはもう出てこられないと思う。薬物を使用して逮捕された芸能人・アーティスト以上にたたかれているという印象。ほとぼりが収まって再び出てきたらまた同じ話を蒸し返されて叩かれることは明らかだ。それだけ印象が最低最悪だったということである。池袋の某院長事故と同等レベルだ。全国の小山田さん、内山田さん等といった同じ苗字・似ている苗字の人たちが意味もなくいじめ被害を受けないことを心から祈る。

 

代役についてはいろいろな憶測が流れているが、個人的には無難なところでやはり中田ヤスタカ久石譲小室哲哉坂本龍一あたりが結局良かったのではないかと思う。
だが小室哲哉はスキャンダルがいろいろあったため難しいかもしれない。
もしくはかなりギリギリのところを狙い、スポーツ繋がりで石野卓球という選択肢もある。佐村河内守ゴーストライターの人のコンビだっている。彼らの才能であれば前日のオファーでさえ問題ないはずだ。

 

まだオリンピックは始まっていないが、個人的なピークはいまのところ滝川クリステルさんの「おもてなし」である。あれがなければ開催地は東京に決まらなかったと言っても過言ではないレベル。
ロゴパクリ問題、パっとしないロゴ問題、新国立競技場が便座みたいな形になってしまった問題、パソナの中抜きぼろ儲け問題、そして今回の問題などいろいろあったが滝川クリステルさんについては現在のところ今回のMVPである。
あの「お・も・て・な・し」の音声を使って中田ヤスタカあたりが公式テーマ曲を作ってくれれば盛り上がると思う。是非作ってほしい。