ヤフーのトップニュースにひと際目を引く記事が現れた。
「池袋サンシャイン乱闘騒ぎ、「チャイニーズドラゴン」が出所祝いか」
というタイトルで書かれた記事は物騒な様子が如実に感じ取れるものだたった。チャイニーズドラゴンの事は全く知らない。タイトルだけ見た限りでは、「ついに日本は中国のマフィアが台頭してきて暴れ始めたのか?」あるいは「マフィア御用達の飲み屋で組員同士の乱痴気騒ぎがエスカレートしてしまったのか?」と勝手に解釈した。東京はやはり怖いところだ。
チャイニーズドラゴンとは?
正式名称は怒羅権(どらごん)。
チャイニーズドラゴンと聞くと、セガのゲーム「シェンムー」に出てくるような悪の組織をなんとなく思い浮かべてしまう。wikipediaによると正式名称は「怒羅権」という当て字。素人が思いつきやすい中国龍とかではなかった。
『怒』は日本人からのいじめに対する「怒り」を、
『羅』は強敵を倒す「羅漢」を、
『権』は、自分たちの「権利」をそれぞれ表している。
とされている。意味があってそれぞれ漢字が振られていることが分かった。俺たちは怒っているんだぞという気持ちが感じられる。
起源は?
wikipediaによると、
中国残留孤児帰国者の一時入所施設「常盤寮」があった東京都江戸川区葛西で1988年頃に結成された。創設期メンバーの汪楠によれば、汪は日本語が十分に話せないために学校でいじめに遭っていた。
後に怒羅権を結成する残留孤児2世らは、残留孤児2世を受け入れる限られた高校に通っており、やはり日本人から凄絶ないじめを受けていた者もいた。いじめや差別に対抗するために同じような境遇の残留孤児2世ら12人が怒羅権を結成。
経緯からも元は暴走族やマフィアの団体として結成した訳ではなかったが、不良グループの襲撃に対抗するために集団下校していた団体が創立メンバーになり、後に非行少年化した。
とされている。
中国から渡ってきて日本の反社会組織と対抗する、縄張りを奪うべく設立されたような組織ではないらしい。それなりの経緯があるようだ。生粋の中国人ではない模様。
中国人の血は混じってはいるのだろうが、チャイニーズと呼ぶのは果たしてどうなのだろうという疑問がある。
今回の事件の内容
記事の内容はざっくり以下の通りと分かった。
・チャイニーズドラゴン総勢100人が池袋サンシャイン58階のレストランに来店。メンバーの出所祝いの宴会を開催。
・飲食中に突如メンバー同士の乱闘が勃発し、店側が通報。
・警察が駆け付けた時には既にほとんどが退散していて、数人しかいなかった。
・うち一人が頭に軽傷を負って病院へ運ばれた。
補足として、チャイニーズドラゴンは警察庁が「暴力団に準ずる反社会的勢力」と位置づける準暴力団の一つ。
中国残留邦人の子や孫らが中心となってメンバーを構成しているとされる。
と記事には書かれていた。
※補足情報
調べたところ池袋サンシャインと記載があるが正しくは「サンシャイン60ビル」の58階らしい。58階にあるレストランはただ一つ、「サンシャインクルーズクルーズ」というフレンチレストランだった。
階層的に比較的高級めな店であることがうかがえる。
感想
100人もそっち系の人達が集まり宴会をしていたら店のスタッフは気が気がじゃなかったのではないだろうか。さらに案の定、乱闘を始めてしまうとなれば恐怖を感じたことだろうと思う。「そっち系の人たちが利用している店だし、怖いから利用をやめようかな」とためらう客が多かれ少なかれ出てくるのではないだろうか。店とその場に居合わせた客ははまさに災難だ。