自分本位。

株とモノ批評、時々小話。なんでもことばに。

この世はハラスメントだらけなので何もしないで人と距離を置いた方が楽だという話  

         

「ハラスメント」という言葉はいつから本格的に広まった言葉か厳密には分からない。

なんとなく思うのは男女共同参画社会基本法男女雇用機会均等法が制定されて男女の立場・人間関係が変化した頃から広く浸透しはじめたというイメージがある。
世間一般的にハラスメントの代表格といえば
セクシュアルハラスメント(セクハラ)
パワーハラスメント(パラハラ)

この二つを思い浮かべる。
だが現在ハラスメントの種類は多岐に渡っており、正式に何種類あるのか見当がつかないほど氾濫している。
調べてみたところ、ハラスメントは最低でも80種以上が確認されているようだ。

 

ここである疑問が残る。
ハラスメントハラスメント:不快だと思ったらすぐに「ハラスメントだ」と相手に過剰に主張する嫌がらせ。「ハラスメントだ」と言う行為がそもそも「ハラスメント」ということ についてだ。
仮に他人から「○○ハラスメントだ」と言われたらすかさず「ハラスメントハラスメントだ」と言うことで相殺(無効化)できるのかどうかということである。これには矛盾を感じる。

           f:id:jobsucks:20210524081937p:plain


最近になってこの「ハラスメント」をとろいろなシーンで無理矢理にでも適用させようとするムーブメントが起こっているような気がしてならない。
しかしこれが時代の流れだということ。否定的な考えを示して気にかけないでいたり反抗的な態度をとったりしていると面倒事に巻き込まれてしまうといったことにもなり兼ねない。
細心の注意を払って生きていかなければならないのは当然のことだが、注意していても知らず知らずのうちに自分が知らない完全ノーマークの「ハラスメント」に抵触してしまう可能性もある。


【予想】今後新たに生まれそうなハラスメント

・汗ハラスメント:いつも汗だらけで相手に不快感をもたらす。

・不参加ハラスメント:飲み会・歓送迎会等といった社内行事を断わって参加する人たちを不快にさせる行為

・酒せがみハラスメント:夜の街関連で従業員(キャバ嬢・スナックのママ等)が客に対し「お酒飲みたい」等と言って酒をせがんでプレッシャーをかけてくる。

・ヅラハラスメント:①明らかにカツラとわかってバレバレで不自然なのに、「自分はヅラではありませんよ」という体を装って涼しい顔をして相手に不快感をもたらす。もしくは無理矢理笑わせようとしてくる行為。②ハゲの人に対してヅラの着用をしつこく推奨する行為。

・呼吸音ハラスメント:呼吸する音・鼻息がうるさくて相手に不快感をもたらす。

・存在ハラスメント:強い異臭を放つ・常にうるさい等の強烈なインパクトを周囲に与えてその場に存在しているだけで相手に不快感をもたらす。


行き過ぎた干渉は時に面倒なことになる。

話は変わって、先日新聞で「カスタマーハラスメント」についての記事を読んだ。これも新たに知った言葉だ。

これで思い出したことがある。
数か月前、近所にあるカラオケバーでコロナのクラスターが発生した。そこは地元高齢者の憩いの場である。
コロナ感染者を10名以上発生させたが、報道後にグーグルのレビュー欄に利用した事がないようなユーザーからボロクソ批判が書かれていた。
この店は適切な対策をとっていたのかは不明だが、経営を維持するためにも営業するしかなかったということは容易に想像がつく。
不運にも今回クラスターが発生してしまった。店にとっては痛恨の極みだろう。
それが地元のニュースで報道されてから関係ない方面(所謂正義マン)からのバッシングである。
感染の経緯がわからないが無策で営業したことによる因果応報だったのかもしれない。
しかし、このレビューが一生消されずに残り続けていたら店の名誉が毀損されたままでありコロナが収束した後も客足が戻らない可能性がある。
店側からすると商売あがったりだ。下手すると閉店に追い込まれ死活問題と成り得る。

f:id:jobsucks:20210524082937p:plain

画像:google mapのレビューより。正義感や個人的な感情で投稿してしまうと思わぬ代償を払うことになるかもしれない。

 

こういった安易な正義感や単なる私怨で投稿してしまうと過度なカスタマーハラスメントと見なされ訴訟問題に発展する可能性があるということだ。
記事を読む限りコロナ禍において過度な批判・攻撃や事実と異なる悪口など書き込みをされた店が全国各地で多発しているのだろう。

 

最後にコメント

「ハラスメント」が生活の至る所で適用される現在、あまり他人に干渉しすぎたり親密になりすぎて他人が不快だと感じるボーダーラインをむやみに超えてしまったりすると面倒事に巻き込まれるリスクがあるということを常に意識して生きなければならない。
余計な面倒事を回避するのは限られた人生においてきわめて重要である。
家族以外の他人とは極力距離を置いて生きるというのが自分の信条だが、そうした方が疲弊せずに済む。時間やエネルギーの無駄使いを減らせる。
ハラスメントばかりのこの時代、どんなハラスメントに抵触してしまうか分からない。
他人に対してなにを感じても「余計な事は何もしない」を突き詰めることが「ハラスメント」を防ぐということだと思う。