ツイッターでは株関係の方を中心にフォローさせて頂いていますが、毎日TL上には「レバナス」という言葉を目にします。去年半ばあたりのアメリカイケイケ上昇相場の時からある程度流行っていたという印象がありました。
そもそも私自身、気にも留めておらずこのレバナスの事はスルーしていました。というよりも全然興味がありませんでした。言葉から想像するとナスダック先物・あるいは主要銘柄にレバレッジを掛けて投資するETFかなんかなのだろうという感覚で特に調べもしていませんでした。
ちゃんと調べてみたらNASDAQ指数のレバレッジ型ということらしいです。「楽天 レバレッジNASDAQ-100」、あるいは「iFreeレバレッジ NASDAQ100」等という投資信託だと最近やっと知りました。
日々の基準価額の値動きがNASDAQ-100指数(米ドルベース)の値動きに対して概ね2倍程度となることを目指して運用を行います。
と説明に書かれています。通常よりもハイリスクハイリターンの金融商品。自分が知っている似た商品だと「楽天日本株4.3倍ブル」が米国株版になったようなものだとなんとなく理解しました。
長期で持つのは危険で持ち越しても1週間程度(上昇相場限定)かなという感覚です。当たり前ですが上がる時大きく上がるけど、下げるときも大きく下がるというハイボラです。自分が買うとすれば上昇相場限定で一時的に下げた時にリバウンド狙いで買って、リバウンドしたら利確する。というやり方、あるいはコロナが流行しだしてこれでもかという位に下がった時に買っておくといったやり方を取ると思います。
最近このレバナスで大きく資産を減らして退場、あるいは含み損に耐え切れずに大きく損切したなどというツイートを目にするようになってきました。現在も逆張りで買っている人がいて未だ人気があるようです。
少し前からテーパリング加速や広州恒大のデフォルト問題が未だ解決していないこと等、この先の不安要素があるにもかかわずよくそこまでリスクを取れるなと思いました。まさに勝負師。自分だったら買えません。買うなら今まで通り全米株式あるいは全世界株式の投資信託しかありません。相場歴浅い初心者ですがもしリスクをとって買うとすれば、逆に下げ局面を見計らって買うベア型の投資信託(日本株)を検討します。
実際にこの楽天日本株3.8倍ベアを検討していました。
今日時点の相場をみてみます。
ダウ平均
ヒゲですが直近で支持線・平均線割れ。90日移動平均線もなだらかになっています。
NASDAQ
こちらは実線レベルで支持線を割っています。トレンド転換を予感させます。
S&P500
こちらもダウ平均と同じような展開。
VIX指数
逆にVIX指数は徐々に上がってきています。前回の高値を実線レベルで超えてきました。
SOX指数
これまで市場を支えてきたリーダー的存在、半導体関連は急降下しています。
私が気にする指標は基本的にこの5種類です。ほかに主要個別銘柄もチェックしてみす。
支持線割れ。
apple
現在下り坂。なんとか平均線付近でもちこたえています。
tesla
ヨコヨコ。徐々に高値が下がってきています。
nvidia
既に平均線を割り、こちらも下降中。
マイクロソフト
平均線割り、下降中。ここで持ちこたえられるか正念場です。
amazon
支持線がっつり割れています。
既に上昇トレンドを終えて、停滞中。支持線も割ってきました。
netflix
支持線を大きく窓を開けて下回りました。窓開けて大きく下げた日、異常なほどに多い出来高です。
もちろん将来のことは分かりませんし、結局は後出しの話になってしまいます。
指数や個別銘柄のチャートを見るとなんとなくですが、個人的には「ちょっとこの先、アメリカ市場はしばらく停滞、あるいは下降トレンドになりそうだな」という風に捉えてしまいます。もはやはっきりと下げ局面の判定をしてしまうくらいです。指数はいずれも下落し、リーダー銘柄がいずれも思わしくない株価で、調子の良いものが見当たらないからです。
これまで調子が良く右肩上がりだった指数・リーダー銘柄達がだんだんヨコヨコになって停滞している。あるいは萎れてきて下降トレンドになってきている時点でレバナスは買えません。選択肢に入りません。
もしも「流行っているから」、「皆が買っているから」、「歴史的にアメリカの相場は伸び続けているから」などといった簡単な理由だけで買っている人がいるのならそれは非常に危険だと思いました。
私自身、仕手株に何度か触れて損しているので少しは学びました。レバナスは今買うものでも、ましてやホールドし続けるものでもないという印象です。こういったものは時期・タイミング・チャートを自分なりに判断して、タイミングを意識して買わなければなりません。
ゴールドマンのブロック取引、フアン氏扱い巡る方針転換が発端か - Bloomberg
金融市場を揺るがすアルケゴスショックを簡単にわかりやすく解説する – MONEY PLUS
こちらの方、皆さんは覚えていますか?
忘れてしまった方も多いかもしれませんが去年、この方が世界の市場を大きく騒がせました。アルケゴスショックです。この方もレバレッジをかけまくった取引をしました。投資先の株価がいずれも下げたため収拾がつかなくなり、取り返しの付かない損をして世界の証券会社・銀行へ多額の損を与えました。最終的にこの方が運営する会社は借りたお金を返すことができずに破綻してしました。
投資信託といえどもレバレッジを掛けた取引というのは危険が伴うということです。慎重に買い時をみきわめ、もし今後損する可能性がでてきた、少し損してしまった、という場合は取り返そうとはせず、その段階ですぐに手を引くというのが重要になってくると考えます。
こういったことを考えると、多少は周囲の意見や情報を参考にしつつも、やはりしっかり自分で考えて調べ、判断して投資をしなければならないと感じます。個人的にはレバナス自体、「レバナス?なにそれ?」状態で最近まで知らなくて良かったと思っています。