冬場の配達や悪天候時の配達用に車両を購入して副業の計画を進めています。そこで一番ネックになるのが毎月かかる経費。特に任意保険です。
ネット保険とは違い見積は直接代理店などに依頼しないと出してもらえないせいか、具体的にいくらぐらいかかるといった情報があまり出ていないのが現状です。なので参考までに黒ナンバーの任意保険について書いていきます。色々調べたうえで保険の契約方法を工夫した結果、毎月かかる保険料を節約することができそうなのでその手法などを今回は書いていきます。
事業用軽貨物(黒ナンバー)の任意保険は新規契約する場合、やり方によっては年間数万円節約できる可能性があることがわかりました。
- 黒ナンバーの任意保険は新規で入るといくらぐらいか?
- 黒ナンバー(営業用)の任意保険を扱っている保険会社
- 保険料を安くする手法について
- 留意事項
- 契約の手順(私の場合)
- 結果:どれだけ保険料がやすくなるか?
- 最後に
黒ナンバーの任意保険は新規で入るといくらぐらいか?
・はじめに:等級について
まずはじめに任意保険には等級というものがあります。
新規で自動車保険入ると6Sという等級からスタートして毎年無事故だと1ずつ増えていき、7、8、9・・・という風にグレードアップしていきます。
等級が上がるごとに保険料が安くなっていくような仕組みです。逆に事故で保険を使用すると一度に等級が-3くらいダウンします。
・新規契約時の等級:6Sでの黒ナンバー保険料
参考までに私が見積もりを依頼した先で出た金額のご紹介です。
条件
車両:軽貨物 営業用(黒ナンバー)
対人:無制限
対物:無制限
人身傷害:3000万~無制限(金額変えてもあまり大差なし)
車両保険:なし
ロードサービス:あり
弁護士特約:あり
搭乗者:26歳以上
このような条件で見積をとったところ、おおまかに13,000円~15,000円となりました。
・三井住友海上
・損保ジャパン
他、日新火災は約14,600円、東京海上日動は約14,000円でした。
保険会社によって多少のバラツキはありますがあまり大差はありません。どこにしても保険料が非常に高いです。私の場合だとフードデリバリーの売上1週間分(週末稼動)に相当します。費用を下げられるならなんとしてでも下げたいと思い、いろいろ時間をかけて調べました。
黒ナンバー(営業用)の任意保険を扱っている保険会社
ネット情報をもとに私が見積を依頼した会社は
・三井住友海上
・東京海上日動
・損保ジャパン
・日新海上火災
上記の4社です。
ソニー損保、チューリッヒ、アクサダイレクト等のような乗用の格安ネット保険会社では黒ナンバーの保険は扱っていません。
基本的に歴史があるような漢字名の日本の大手保険会社が中心です。
私は上記4社それぞれのホームページにアクセスし、登録されいている代理店の中で近所にあるものを適当に選び直接電話して見積依頼しました。
保険料を安くする手法について
調べれば色々情報が載っているのですが、初年度から保険料を安くするために必要なことは「等級継承(等級を引き継ぐ)」ということです。
私が問い合わせた
・三井住友海上
・東京海上日動
・損保ジャパン
実際、上記3社では等級継承が可能でした。
※ただし、等級を引き継ぐためには名義が同じでなけれならない等の条件が各社ありますので事前に確認が必要です。
6Sよりも上の等級で保険を契約することができれば保険料を抑えられることが分かったのです。
私の場合、安くできる手法で選択肢としてあったのは
①日常用に所有している車を日常用兼事業用の貨物車に買い替えて等級そのままを引き継ぐ。
②日常用とは別に軽貨物用の軽自動車を新たに購入し、まずは黄色ナンバーでセカンドカー割引を使って保険を契約する。
⇒その後内容変更(黄色ナンバー⇒黒ナンバーの保険に変更)して等級引継ぎさせる。
上記2つで、私は②の手法を使いました。
②の場合、1台目(日常用)の車両の保険等級が11以上でないと基本的にセカンドカー割引は適用できません。
セカンドカー割引の場合、初年度に7S等級で契約することができます。
完全に車両を入れ替えて①の手法を使う場合、もともと契約している保険会社が黒ナンバー用の保険を扱っていない可能性が出てきます。
その場合は一旦解約が必要です。その際に保険会社より保険の「中断証明」という書類が必要になります。
その書類を黒ナンバー用の保険を契約する際に保険会社に提出すると普通であれば等級引継ぎができるはずです。
留意事項
私の使った手法の場合、留意しておくべき内容があります。
黄色ナンバー⇒黒ナンバーに変更した場合、等級は引き継げるのですが保険は一旦解約扱いになる可能性があります。
(私の場合はそうでした。)
なので変更のタイミングによっては初回月に保険料を二重(黄色ナンバーと黒ナンバーの保険)に支払わなければならない場合があります。
黄色ナンバー分の最初に契約する保険料(4000円~6000円程度)が無駄になりますが、結果的に年単位の長い目でみると大幅に節約できます。
これを自分の中で「捨て保険」と呼んでいました。
このやり方に関してですが、あまりこういった手法をとる人は多くいないようなので代理店の担当者が内容をきちんと把握していないケースがあります。その場合、別の代理店に見積もりを依頼しなおした方がよいかもしれません。
契約の手順(私の場合)
私の場合(上記②の手法)のおおまかな流れです。
①車両を黄色ナンバー(自家用)で購入し納車。
↓
②黄色ナンバーでセカンドカー割引(7S等級)を使って保険を契約する。
↓
③近所の管轄している運輸支局へ行き経営届け出の必要書類を提出。黒ナンバーと車検証の交付を受ける。
↓
④保険会社へ連絡し、営業用に保険を切り替えてもらう。
この流れです。たったこれだけです。
結果:どれだけ保険料がやすくなるか?
上記の手法で7等級での見積をとった結果です。
・三井住友海上
9,290円とお得です。
・東京海上日動
約9800円
電話問い合わせだったので、見積書はありませんが金額は約9,800円でした。
・損保ジャパン
この中では最も安い8,800円という結果に。
たった1等級違っただけで4,000円~5,000円程度の差があります。これはかなりデカいです。年間で計算すると48,000円~60,000円です。1か月の売上分もしくはそれ以上は浮かせられる計算です。
最後に
当たり前ですが、安いだけで保険は選ぶべきではないと思います。
実際に事故に遭ってしまい、保険の払い渋りがあった、担当者が頼りなかったなどあっては本末転倒です。しっかり事後処理を滞りなくやってくれそうか、事故にあった時に発言力や信用がある代理店・担当者かどうか等をトータルで判断していく必要があります。(見極めはなかなか難しいですが。)
保険の金額と代理店や担当者がしっかりしているか等を総合的に判断して、有事の際に安心して任せられる保険会社を選択するのが正しい保険選びになると思います。