10/12 雨降りの朝。会社に置いていたビニール傘が盗まれていた。
いざというときに使えるように置いていた傘だったがここ2週間程度の間にいつのまにかなくなっていた。
ダイソーで売られていた150円の傘だったので痛手は少ない。盗まれたと騒ぎ立てたところでおそらく名乗り出る者はいないだろうし、たかだか150円で騒ぐなとか小さい人間だとか思う人間も出てくるはずなので何も言わない。悪意はなく盗んだ人間がもともと会社に置いていたものだと思い込んでいるパターンもあり得る。あるいは、安そうなビニール傘だから勝手に使っても良いだろという安易な気持ちが働いた可能性もある。
雨の日に後日返すつもりで仕方なく一時的に借りたというパターンも想定し、朝全員が出勤してきたときに戻っているかもと一縷の望みを抱いたが残念ながらそれはかなわなかった。
とにもかくにも、どんな理由にせよたかがダイソーの傘だろうが盗む人間はクソということ。もう自分の置いていた傘は戻ってこないだろうとあきらめて今回泣き寝入りすることにした。
ムカついた気持ちは簡単に治まらない。
しかし不快な気分で腹が立ったので長期的な実験をすることにした。
物を盗むような奴はバレないかぎりまた同じことを繰り返すだろうと推測。
そこでダイソーの傘を再度2本買い、柄の部分にそれぞれ絵柄のシールを目印で貼っておく。
今回はキツネの絵柄と音符の絵柄。分かれば何でもいい。
キツネの絵柄の傘はいたって普通の正常な傘。いざという時に使うため置いておく用の傘。(仕返しするのが目的なのでもうこの際また盗まれても良い）
もう一本の音符マークを貼った傘は盗まれ用の傘。これには雨漏りしまくる仕掛けを施して放置しておく。傘のビニール部分にカッターで目立たないように無数の切り込みを入れた。点状にわかりにくい微細なキズを入れ、骨部分の隠れて目立たない部分と中心部分には少し大き目の切り込みを入れている。これであれば凝視しない限りは分からないはず。
この二本の傘を傘立てに他の傘と一緒に無造作に入れておいた。
もし誰かが勝手に使って濡れてしまっても盗んだ人間は怒るに怒れず泣き寝入りするはずである。
この仕掛けをする前にサイトで「傘 盗難防止」等と検索してみたが、絆創膏を貼るとか、警告文を貼るといったイマイチ反撃性に欠けるものだった。
映画：ブレイドのソードのように持ち主以外の人間が触ったらケガをするような仕掛けも考えた(画鋲を付ける等)が大事になりそうなため辞めた。
考えた結果、雨漏り傘が無難だろうという結論に至った。こういう場合、地味にウザくて陰湿なやり方が騒ぎにならずおそらく最もコスパが良いと思う。
という事で、傘を盗んだ奴には倍返しである。
