自分本位。

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感想:サッカーワールドカップで学んだ勝負の世界における精神の大切さ

昨年のカタールワールドカップで日本代表の健闘ぶりを見て、改めて勝負において「気持ち」や「根性」といった精神的な部分が重要なのだと思った。もちろん監督の采配や戦術といったところも重要。しかし本来もつ力を最大限引き上げるためには最終的にいかに精神を高められるか、本番でどれだけ気持ちを高めて試合に臨めるかというところが重要なのだろうと思った。

アントニオ猪木が言っていたこと

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アントニオ猪木は負けたら後がない試合でのインタビューでの発言が印象的だった。ある試合前のインタビューで負けることになったらどうするか?といった事をリポーターから質問された際、
「出る前から負けること考えるバカいるかよ!」と激怒しながらマイクをひっぱたいて答えた。

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グループリーグ2試合目のコスタリカ戦。日本代表のある選手は試合後にこのように発言した。「どうしても勝ち点3が欲しいというゲームということでもなかった。勝ち点3は欲しいが、リスクを背負って取りに行ったわけではない」という主旨の発言をしたそうだ。結果的にこの試合で日本は負けた。そもそも実力が劣っていた結果だったのかもしれない。しかし3戦目はスペイン戦だったこともあり、最低でも引き分け以上に持ち込まなければ厳しいことは明らかであった。負けはリーグ敗退したような感覚だ。(その時点では) なんとしてでも勝ち点を重ねるべき試合であった。(スペイン戦では勝ったから結果オーライではあるが)

ドイツ戦との違いはメンバーだけではなく気持ちの持ち方にも違いがあったのかもしれない。あまり前向きではない気持ちで試合に臨んでしまっては勝てるものも勝てなくなる可能性がある。次戦に戦ったスペインは優勝候補だった。実力は圧倒的に上とされていたが日本は勝利した。これは選手全員で精神を高めて根性で勝ち取ったもの、実力以外の部分で勝っていたからだと私は考えた。(ドイツ戦も同様)

負けが濃厚だと思われている試合でも負けるだろうと思ってやるのと、負けなど一切考えず絶対勝ってやると思って試合をするのとでは全く違うのだろう。引き分けてもいい、勝ち点3を取らなくてもいいやと考えながら試合をするということは勝負の世界においてはナンセンスなのは当たり前。そんな発言をしてしまうなどもってのほかということになる。

 

佐山聡も大事だと言っていた

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佐山聡 - Wikipedia

格闘技修斗の創始者であり、初代タイガーマスクの佐山聡はこのように説いた。

精神的なこと、これも技術のうち。

自分で高めること、自分でやる気になること。 これも技術のうち。

彼は精神も技術だとはっきりと言っている。精神を高めてこそ一流。サッカーも同様にチームスポーツであり、選手一人一人の気持ちが高まっていないといけない。精神を高めたからこそドイツやスペインを上回ることができたということなのだろう。実力が抜きんでた選手一人いただけで勝てるようなスポーツではない。全員が精神を高めた結果勝ち取った勝利ということになる。

「本気でやったか?本気で蹴れって言ったよな?ナメてんの?」

佐山氏は同時に本気で練習に取り組まない生徒にビンタして叱咤激励した。練習を本気でやってこそ精神を高められるということなのだろう。上述したように仮に勝ち点3を取りにいかないような試合をしてしまったのなら、思いっきりビンタをくらうことだろう。勝負の世界において勝ちにいかない消極的な試合展開や発言は勝負師、結果でその後の運命が決まるスポーツ選手ではないという見方もある。

結局最後は気持ち

そもそもの実力に差があった場合、当然勝てる望みは薄い。しかし精神力が実力を埋めることにも成り得るということをワールドカップを通して学んだ。勝とうとする気持ちがあれば観戦する側も心に響くような納得のいく試合だと感じるはずだと思う。時には格上の相手とも戦わなければならないときがある。そんな時に最終的に頼りになるのは己の精神・気持ちに他ならない。

常日頃精神を高めることや心を整えること、精神に磨きをかけることを意識して実践することができていれば自分自身の中で新たな発見があるかもしれない。