先日、サッカー日本代表がドイツ戦で大金星を上げた。2対1でドイツに勝利。個人的な予想は1-4での負けだった。誰もが予想していなかった結末。良い意味で期待を裏切られた。(負けは固いと思っていたのでBeeBetで賭けなくて本当によかった)
選手達だけではなく、会場に訪れた日本のサポーターがゴミ拾いしているということで賞賛される記事が多く見られた。ひねくれた考えになってしまうのだが、度々話題になる海外の試合会場でのゴミ拾い行為は果たして本当にこれが良い事ばかりなのかどうか疑問に思う点もあった。あまりに考えすぎてちょっとわけがわからなくなってしまった。今回は海外のイベント会場でのゴミ拾いによって考えられるデメリットや率直な疑問・小言をただ書き並べた記事である。
舐められる可能性がある
日本人はこういう場で必ずゴミ拾いすると偏見を持たれる可能性があるということだ。
「やってもらって当たり前、タダでなんでもやる人種だ」などと外国人から勘違いをされ、「日本人がタダで掃除してくれるからゴミを自分で始末せずに捨てて帰ろう」等と舐められる可能性がある。
サービスにはそれ相応の対価を求めるべきではないか?
よかれと思ってボランティア精神でやるのは果たして良い事なのだろうか?これまでたびたび耳にしてきた日本人のゴミ拾い。うまくビジネスにつなげられないのか?と思う。なんでもかんでも金や対価を要求するのは日本では嫌われる傾向にあるような気がするが、あまりにサービス精神を出し過ぎると損にはならないだろうか?このようなボランティア行為はチップ文化のない日本人ならではのことなのかもしれない。
なお、当人たちが見返りを求めずに善意でやっていたのならそれで良いということは言うまでもなし。
他人の仕事を奪っていないか?
ゴミ拾いとして雇われていた人が不要になり稼ぎがなくなるのではないかという事も考えられる。給与体系については固定の日給なのか、時給なのか、歩合制なのかは分からないがバラバラと思われる。例えば時給制であった場合、日本人がゴミ拾いしたとすればその分早くおわってしまうことになる。稼ぎをアテにしていた人がいた場合、単なる余計なお世話となってしまわないのか?疑問を感じた。
→ただし反論もある。
もし私が日本におけるゴミ回収トラックのドライバーだったら、余計な仕事が減って逆に助かるという思いだ。そこらじゅうに散らかっているごみを回収する等というのは業務の無駄になってしまう。またゴミ拾いをされたら自分たちの仕事が減ってしまうということも考えない。ゴミのなかにお金が入っていれば別だが、仕事がなくなるからゴミをもっと捨ててくれ、ゴミをもっとポイ捨てしてくれなんてことも考えない。これは海外ではどうなのだろうか??考えは人それぞれなのでよく分からない。また今回のワールドカップの場合、ボランティアがゴミ拾いしているという情報があるので日本人のゴミ拾いは結果的に良かった可能性が高い。
他国のゴミ事情は把握しているのか?
日本と違い分別が厳格に求められている、あるいは分別のルールが全く異なるなど、各国でゴミに関する決まりが違う可能性がある。そうなった場合、逆に迷惑と思われてしまわないか?という疑問だ。
ならなぜ自国(身の回り)では日頃からやらないのか?
こういう時になってゴミ拾いがクローズアップされがちだが、日常的にゴミ拾いを行っていれば特に話題にならずに終わることになるかもしれない。環境問題が叫ばれている今日、ゴミ拾いや美化に努めることがが当たり前になっていないとおかしいのでは?とも思っている。
これにはいくつかの理由が考えられる
・ゴミ拾いする人々はたくさんいるが単に報道されていないだけ
・海外に向けて良い顔をしようとしている偽善の心がはたらく
・海外へスポーツ観戦に行く人々とゴミを平気でポイ捨てするような人々とでは身分が全く異なる。
・たまたまボランティア活動に積極的な人ばかりが観戦に行っていた。
このようなものだ。道端に平気でゴミやタバコのポイ捨てをするような人間が多いのにそういった目立つ場でだけゴミ拾いをやっているんじゃないか?というひねくれた見方になってしまう。あくまで自分自身の狭い活動範囲内においての話だが、ゴミ拾いの習慣はみられず特に根付いている様子はない。
感想:ゴミ拾い必ずしも良いことばかりではないのか?
海外でのゴミ拾いは美談のように語られるが必ずしも良い事ばかりではなくデメリットもあるのではないかと思った。調べてみると過去にも同様の議論が行われており歴史は繰り返されていた。
ゴミ拾いをする善意は理解できるしどうしてもゴミ拾いをやりたかったなら仕方ない。そしてゴミを拾うことは環境への配慮から考えて全く悪いことではないし道徳的な行為であるとも思う。しかしながら現地の事情を考えて慎重に行う必要があるのではないかというのが個人的な感想だ。(現地の人がやっていたらそれにならってやる等)
当然のことになるが、なにより最も良い事はゴミをポイ捨てせず自分で持ち帰って始末することに他ならない。
過去のゴミ拾いに関する記事(外部サイト)