自分本位。

株とモノ批評、時々小話。なんでもことばに。

「変な家」を読んだ。

先日、「変な家」を読んだ。というよりもオーディブルなので聴いた。というのが正しい表現だろうか。

あまり小説などは読まないのだが久しぶりにどっぷりとハマった作品だ。この作品の優れた点としては短く、無駄がなく、テンポが非常に良いという点。関連性の低い余計な話がなく、淡々と本題が進められていき簡潔にまとめられている。話がなかなか進まないというストレスがないのが特に良い。

この作品をオーディブルで聴く良い点はナレーション(読み手)が通常一人なのに対し、本作品は4人以上出演していることだ。演技力もありシリアスさが上手く伝わってくるので本を読むというよりはテレビドラマや映画を観るという感覚に近い。
そして付録にある間取り図をスマホでじっくりと眺めて一緒に考えながら話を聞き進めていけるので自分で謎解き・展開を予想することもできる。ある意味ゲーム的感覚だ。「変な家」というタイトルは知っていたがまさかこれほど面白い作品だとは思わなかった。

ストーリーは昔の理解不能な因習が現代まで引き継がれていたという話。おかしな間取り図をみながら謎を解き明かして真実に迫っていくというものだ。気味悪さ・恐怖感が話が進むにつれ徐々に増してくるところがたまらない。久しぶりにぞわぞわっとする感覚に浸ることができた。

これを機に類似のジャンルであろう「怖い間取り」という本を駿河屋で衝動買いしてしまった。そして現在ノンフィクションの狂気的な犯罪本にも興味が出てきている。遅読のくせに大量積読状態だ。他に読みたいと思っているのは尼崎殺人事件の「家族喰い」と座間9人事件の「冷酷 座間9人殺害事件」。欲しいものが増えてしまい、とにかく困るばかり。