自分本位。

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表現練習:「レーズン」

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レーズン【raisin】
レーズン(raisin)は、天日により、もしくは熱風などの人工的手法で乾燥させたブドウの果実である。
干し葡萄(ほしぶどう)とも呼ばれる。ドライフルーツの一種で、直接喫食されるほか、パンや菓子だけでなく様々な料理に用いられる。
引用:レーズン - Wikipedia

 

人類で初めて乳頭:巷ではとりわけ乳首と呼ばれる胸部にある2つの突起した人体の部位  のことをレーズンのようだと形容した人は本当に罪深き人間である。

私は比較的、レーズンパンやフルーツグラノーラ等といったレーズンが使われている食べ物が好きだ。しかし特に多くの成人男性諸君にとって「レーズン」という単語が出てくると連想することといえば食べ物ではなく、見た目が悪い乳頭:胸部にある2つの突起した人体の部位を指す単語として代替的に用いられているということだ。漏れなく私自身も同じことを頭の片隅に多少なりとも連想してしまう。これはレーズンにとってはたまったもんじゃないだろう。まさに心外だ。

「レーズン」= 胸部にある2つの突起した部分(すなわち乳頭)の見た目が悪いこと、もしくはそれ自身を表現・揶揄する言葉というイメージがもはや浸透しすぎている。これはどうにかして変えていく必要があるではないかと私は考えている。(しかし、当然ながら私個人の力で変えられるる問題ではない)

なぜ乳頭:胸部にある2つの突起した人体の部位 がレーズンと呼ばれるに至ったかについて、推測の範囲ではあるがまず言及しておく必要があるだろう。色が肌色というよりも限りなく黒に近い濃い色合いに加え、形・大きさともにレーズンに酷似しているといったことからレーズンと呼ばれるに至ったと推測される。そしてレーズンと表現される物の多くは乳頭の突起部分が周囲の乳房と比べると色・形状・大きさといった面においてあまりにも際立ち存在が強調されすぎていることから、多くの男性にとって外見が悪いとみなされる。あるいはそこまでとは言わなくとも成人男性の多くは好ましくないと思う傾向にある。また一定の成人男性にとってはレーズンと定義される乳頭は興ざめになってしまう傾向にあるということだ。ちなみに似たものといえばクコの実(杏仁豆腐の上によく乗せられる赤い物体)があるが、あれだと多少サイズが小さく、乳頭の事を指すには至らないのだろう。

話を戻すが、レーズンという単語が出現するとすかさず頭のイメージで乳頭が出現してくる。私はレーズン=悪いものといったネガティブ気味な表現をされていることに甚だ不快感を覚えている。レーズンのことを馬鹿にする者が一定数いるということもあながち否定はできず、レーズンの存在が軽んじられているような雰囲気を個人的には感じている。レーズンはちゃんとした食べ物であり、美味しいのだ。

レーズンを見た目が悪い乳頭の事を指す単語として今後も使われ続けるのならば
もはや「レーズン」という言葉をすぐさま廃止して、「洋風葡萄豆」とか、「黒葡萄豆」、「乾燥黒葡萄粒」などと適当な言葉に直さなければならないと私は考える。私はどうすればこの流れを変えられるのかについて考えた。

例えば、国語や果物に関する学会の識者を一同に集めて会議を数日かけて行い、代替となる単語を決める。それが決まったらマスコミを招いて会見を行い、マスメディアで「レーズンを○○に名称変更」、「レーズンを胸部にある2つの突起した部分のことを指すことを禁止」等と全国的に報道してもらうなどが手っ取り早く、一番シンプルかつ簡単なのではないかと思う。レーズンを言いにくい単語に変えたほうが自然と見た目が好ましくない乳頭のことを揶揄する表現として使われなくなるはずだ。

長々と書いたが私の願いはただ一つ。「レーズン」という単語を正しく用いられることである。決して見た目が悪い乳頭のことをレーズンのようだとも、レーズンのような乳頭が好ましくないだとも述べるつもりは一切ないことを誤解がないよう最後に付け加えておく。