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先日活動終了したBENNIE Kに対する個人的な思い

二人組女性ヒップホップ・R&BユニットのBENNIE Kがデビュー2022年1月24日をもって活動を終了した。デビュー22年目だった。まずはお疲れ様でした、ありがとうございました。という気持ちだ。
シンガーのYUKIさんがある時から表舞台から去り、裏方に回るようになってからはあまり聴かなくなってしまった。しかしながら彼女たちのそれまでの曲はどれも私の思い出であり、今でも聴いている。

BENNIE Kについて

Dreamland

BENNIE K - Wikipedia

BENNIE Kは2001年にデビュー。ヴォーカルのYUKIと、ラッパーのCICOの二人から成るヒップホップ・R&B系の音楽ユニットである。名前の由来は「弁慶」と歌手の「BEN E. KING」から来ているとされている。彼女たちの有名曲というとコカコーラのタイアップソングとして使われた「Dreamland」だろう。

他にはSOUL'd OUTのDiggy-MO'とのコラボ曲である「オアシス」や「サンライズ」がBENNIE Kの代名詞的な人気曲となっている。

・オアシス

・サンライズ

きっかけ

中学制時代、地元の野外音楽祭で彼女たちは参加グループの一つとして出演していた。
当時出演したのはthree nation、SOULHEAD、SOUL'd OUT、そしてBENNIE K。これらのグループが出演するライブがなんと観覧無料で行われていた。今では考えられない超大盤振る舞いだった。
当時はSOUL'd OUT目当てで行ったのだけれども、初見で衝撃を受けて、BENNIE Kの魅力にハマった。時期としてはちょうどシンクロニシティが出る前あたりだったはず。その時歌った曲はサンライズとオアシスしか覚えていないが、特にオアシスでDiggy-MOが出てきたときの盛り上がりは凄まじかったことは今でも覚えている。そこからSOUL'd OUTとあわせてBENNIE Kのファンになった。実力はもちろんのこと、美しさもカッコよさもあってルックスも良く特にラッパーCICOさんの当時の緑のエクステが入った髪が印象的で惚れた。全くどうでもいい話だが恐らく私の年上お姉さま好きを目覚めさせてくれたのは彼女達のおかげだと思っている。

マイベストソング

好きな曲はたくさんあるが、BENNIE Kのマイベストソングは以下の4曲。

CRYSTAL(2003)

5枚目のシングル:MY WAYのカップリング曲。2枚目のアルバム:essenseに収録。

SOUL'd OUTのShinnosukeが作曲で参加。SOUL'd OUTのサポートDJとして長年やってきたDJ Mass(DJ Mass MAD Izm*)もスクラッチで参加している。この曲が私の中のベストオブBKソング。

Shinnosukeらしいキラキラ感あるキャッチーなトラックがクリスタルというタイトルにドンピシャに合った曲。ここに二人の見事な歌が入る。BENNIE Kのエッセンスを感じられる一曲となっている。これは本当にタイトル曲A面で出すべきレベルの曲。

Sunshine (2002)

3枚目のシングル曲。1枚目のアルバム:cubeに収録。名プロデューサーの今井了介がプロデュース。

YUKIさんの歌声の魅力を感じられる一曲。初期のBENNIE Kの名曲。前向きになれます。


SCHOOL GIRL 東京ver(2003)

アニメ:パラッパ・ラッパーの主題歌となった曲、school girlのリメイクバージョン。

原曲:[HQ] BENNIE K | School Girl - YouTube

原曲をリメイクしたものだが、聴き比べると洗練されてレベルアップしているのが良く分かる。

約21年前、小学生の頃に見ていたアニメのエンディング曲だ。知らず知らずのうちに私のBKライフはこの時からスタートしていた。子供の頃何も知らずにこの曲を聴いていた。懐かしの一曲。学校嫌いをテーマに歌ったと思われる曲。
想像に過ぎないがBennie Kの二人の過去の実体験から作られた曲だろうと勝手に想像しながら聴いている。

 

a love story feat. SEAMO(2005)

 SEAMO(シーモネーター)とコラボした曲。5枚目のアルバム:Japana-rhythmに収録。

恋心を歌った一曲。テンポや曲調が変わっていく様が恋愛の感情起伏をうまく表現している。この時のCICOさんが好きすぎて今でも惚れます。

SEAMOは個人名義でなくこういったコラボ曲の方が確実に魅力が引き立つ。まさに客演職人。他にオススメの曲はDJ Deckstream - Most Beautiful In The World feat. SEAMO & D.O

 

BENNIE KというとDreamlandやサンライズ、オアシス等アップテンポで明るい前向きな曲の方がおそらく人気がある。Bennie kの曲は特に恋愛系のセンチメンタルで切なさを表現した曲も多く出している。個人的には後者の方が好きだ。しかもただ切ないだけではない。切ないながらも前向きになれるような曲作りが特にうまい。どの曲も実体験を基にした曲なんだろうと勝手に思っている。今思うとモノクロームについては彼女たちが活動休止する際の思い悩む気持ちを表現していたのだろうと想像している。


 

マイベストアルバム 

Synchronicity(2004)

一番最初に買ったアルバム。essenseに続き通算3枚目のアルバムとなる。
明るい曲、暗めの曲が良いバランスで収録されている。まさに陰と陽のシンクロ。
収録されている代表曲は「オアシス feat.Diggy-MO'」と「サンライズ」。
私のおすすめ曲はSunday after noon。トラックとCICOさんのラップのフロウがたまらなく好き。

 

感想など

いま改めて実感するのはこの頃盛んだったキャッチーなポピュラーテイストのラップ・R&Bのシーンは衰退し、一つの時代が終わりを告げてしまったという印象だ。
このジャンルで他に当時一線で活躍していたグループはm-flo、Heartsdales、SOUL'd OUT、リップスライム、ノーバディーノーズ、テリヤキボーイズあたりだろう。
他にはDOUBLE、SOULHEAD、faith等といったBENNIE Kに近いジャンルのグループが活躍していた。ピークは感覚だとだいたい2004年-2009年くらい。そして更にはこの手の音楽に必須のライブハウスも次々と閉館。最近のライブハウス閉館についてはコロナの関係もあるだろうが、近年の凋落ぶりは本当に悲しい限り。

時系列でみてみると

・2002年 m-flo Lisa脱退

・2006年 heartsdales活動終了

・2009年 faithが活動休止

・2014年 SOUL'd OUT解散

・2014年 SHIBUYA-AX 閉館

・2017年 LISAがm-floに復帰・再結成

・2018年 リップスライム解散

・2020年 赤坂Blitz 閉館

・2021年 Zepp Tokyo 閉館

・2022年 スタジオコースト閉館

・2022年 BENNIE K 活動終了(今回)

だいたいこのようになる。

人気を博していたグループは次々と活動を終えていて、同時にライブハウスもどんどんなくなっている。m-floは再結成して復活したがスタイルが少し変わってしまい個人的に期待外れでほとんど聴かなくなってしまったた。m-floについてはlovesシリーズの時がピーク。当時コラボしたlovesのアーティスト:melody. , Ryohei, YOSHIKA, 日ノ内エミ等といった実力派の歌手たちはlovesでコラボして以降、鳴かず飛ばずの状態。将来このシーンを引っ張っていくだろうと個人的に勝手に注目し期待をしていた天才プロデューサー:DJ Deckstreamは交通事故により急逝。Diggy-MO'は最近あまり目立った活動は見られないし、今でも一線で活動しているのはKREVAさんとキックザカンクルー、m-floぐらいではなかろうか。

メンバー間の意見・方向性の相違やモチベーションの維持等、この業界で生き残って稼いでいくのはいろんな理由で大変だということを感じさせられる。単純に歌が上手くて実力があるだけでも生き残ることはない。期待をしていたグループや歌手たちはことごとく消えていった。

こういった中で生き残っていたBENNIE Kの活動も残念ながらついに幕を閉じることになった。地元にワンマンライブに来ていたとき、いっておけばよかったと今でも悔やんでいる。行こうかどうか迷っているライブは経験上行って後悔することなど一切ないのだ。数千円のお金などどうとでもなる。行かなかった後悔は一生残る。この世に不変のものなどなく、好きなアーティストがいつやめてしまうか分からない。

解散したBENNIE Kの曲はSOUL'd OUT同様に私の青春。今でも色あせない。おそらく墓場に行くまで彼女達の曲は聴き続けることだろう。

BENNIE Kのお二人は本当に今日まで長らくお疲れ様でしたというところ。他は軒並み解散する中で休止期間はあれども約22年も存続できたことは凄いと思う。今後お二人のご活躍をお祈りさせて頂きます。

 

Synchronicity

Synchronicity

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