自分本位。

株とモノ批評、時々小話。なんでもことばに。

投資家の炎上騒動から見るセルフブランディング a.k.a ハッタリ

最近Twitter上である投資家兼人気ブロガーの炎上が話題になっていた。
詳しくは分かりかねるが、かなり簡単にまとめると当人は経歴や職業などを偽っていた。またあたかも自分の力で投資して稼ぎ億り人になったかのように宣伝していたが実は単に親から借りた金を運用していただけだったというような話だ。単なる親のスネかじりだったとのこと。
真実は本人でしか分からない。彼は結果的に周囲の期待を裏切り信用を失うこととなったようだが、そんな事はどうでもいい。因果応報だろう。

 

信用は失ったが彼には秀でたスキルがあった

この一件で怒る人が多いだろうが重要なのは彼のセルブランディングスキルは高かったという点である。
なんの躊躇いもなく自分自身を嘘で塗り固めて架空のキャラとして売り出し、それで人気を得る行為は私にはできないし、そのようなスキルは全くない。嘘をつきすぎると遅かれ早かれいつかはボロが出てしまう。
彼は自分の持つセルフブランディング力を活かし一定の支持を得た。そして株だけでなくアフィリエイトでも多かれ少なかれ稼いだ。
バレるまで彼の作戦は成功していたという明らかな事実があるのだ。

 

この話で「佐村河内守」を思い出した。彼もバレるまではファンがたくさんいて支持を得ていた。結果的にバレてしまい地位も名誉も失ったが彼もかなりの金を稼いだだろう。炎上して売名にも成功し、二度美味しい思いをしたかもしれない。
結局のところ彼らに共通するのはある意味非常に頭がいいということである。

 

嘘をつきすぎるとリスクが高まる

デメリットとしてはこのやり方はリスクが高いということ。
・最初からある程度の嘘で塗り固めるため、嘘に嘘を重ねて嘘をつくことがクセになってしまって後戻りができなくなる可能性があるという点。
・バレたらタダじゃ済まない事態になる可能性があるという点。
・嘘ばかりで盛りすぎてしまうと周囲から疑われる可能性があるため、ある程度バレないように嘘の強弱をコントロールして常に気を配らなければならない点。
・過去の発言に注意してある程度一貫性を持たせなければならない点。

このようなリスクと隣合わせであり、常にバレないように意識して注意してやっていかなければならないので諸刃の剣といえる。

 

ハッタリは上手くいけば稼げる

今回改めて感じたことがある。
それはTwitterで有名なオンラインサロンで荒稼ぎする胡散臭い某会社社長兼投資家然り、今回騒ぎになった投資家然り、ハッタリ・虚勢を張る巧さがネットやビジネスを制するということである。
長続きするかどうかはさておき、上手くいけば表面だけの薄っぺらな状態でもボロ儲けできるのだ。
しかも投資の場合、「この銘柄に投資するかしないかは自己判断・自己責任で」という、信じるか信じないかはあなた次第の都市伝説の人のような決まった謳い文句でいくらでも責任逃れできる。
法に触れなければ稼いだ者勝ちのような状況である。

投資の場合は特に以下ような手法が目立つ。


ハッタリを有効に活用しセルフブランディングする

SNSでフォロワーを増やす・影響力を高める

特定の銘柄について発言して啓蒙活動する(予め自分だけ安く仕込んでおく)

買い手を集めて仕手化

株価を吊り上げる

自分だけ売り逃げして儲ける。

「投資は自己責任で」といって逃げる。フォロワー泣き寝入り

特定の銘柄について発言して啓蒙活動する(予め自分だけ安く仕込んでおく)

以下繰り返し

 

これが株価操縦の一種とみなされて法に触れるのかどうかは専門家ではないので分からないが危険な行為であることには変わりない。
投資について言えることは初心者だからといって自分で勉強せずに見ず知らずの他人頼みで株を買う行為は自殺行為だ。
自分で調べもせずに他人の話を盲信して株を買うという行為は自分には理解できないけれども、宗教信者がいるように株についても一定数いる。
今回のケースのように嘘を重ねて支持者を増やし、利潤を得るという作戦はうまくいけば稼げる可能性は高い。

 

ネット・SNSがある限りこの手法はなくならない。ハッタリで金を稼ぐつもりはないが、彼らのセルフブランディング力だけは見習いたいと思った今日この頃。