自分本位。

株とモノ批評、時々小話。なんでもことばに。

鎮座DOPENESSが魅せる新たな世界観 ヒップホップユニット「FNCY」が人気上昇中な件

 多くの人に最近のヒップホップグループを尋ねるとCreepy Nutsが真っ先に上がるだろう。
実力があり文句なしの二人だ。メディアにも引っ張りダコで今や時の人である。

一方で、YouTubeのMVを中心に最近徐々に人気を集めているグループがいる。
そのグループとは「FNCY」だ。


FNCYについて

fncy.tokyo

 

FNCY(ファンシー)とは、2018年に結成された3人組の2MC+1シンガーから成る日本のHIPHOPグループ。
メンバーは、G.RINAZEN-LA-ROCK鎮座DOPENESSの3名。

特に有名な鎮座DOPENESSはフリースタイルラップの超実力派だ。
誰も真似できない唯一無二の独特なフローでラップするスタイルが特徴的で、
数々のラップバトルの大会を優勝してきたベテランのラッパーである。

G.RINAZEN-LA-ROCKについても曲を数多くリリースしており、
著名なラッパー・歌手とフューチャーする実力の持ち主。

そんな彼らの魅力を紹介していく。

 

ラッパー鎮座DOPENESS

彼のスタイルはラップだけでなく、角刈りの外見も特徴的だ。
私がFNCYの曲に出会うまでの彼に対するイメージは「フリースタイルラップ・ラップバトル」だ。

鎮座ドープネスの有名なラップバトルの動画

 


常に安定感があり、独特なスタイルを貫く。
どんな相手でもゆらゆらと躱す酔拳のようなラップをするのが彼の持ち味である。

お笑いの霜降り明星せいやも彼のファンで、以前ラジオでもモノマネをしていたことがある。
彼のことはヒップホップに詳しくない人でもこれをきっかけで知った人は多いはずだ。

 

 

鎮座ドープネスの新たな可能性を感じる1曲「TOKYO LUV


これまで鎮座ドープネス=フリースタイルラップというイメージが非常に強かったが
FNCYの曲でそのイメージが良い意味で覆された。

TOKYO LUVはオシャレでグルーヴィーなサウンドが特徴だ。
私がFNCYの曲で最もおすすめする1曲。

この曲は鎮座ドープネスのサビ部分の歌声が心地良く印象的だ。
彼をフリースタイルで知った人はこれを聴くと驚かされること確実。
ラップよりもサビ部分の方が印象的な曲に仕上がっている。
勿論ラップのパートもあるが、歌モノっぽくラップしていてラップぽさが良い意味で薄れている。


更にG.RINAのパートが入ることでゴリゴリのラップが苦手なあまりラップを聴かない人でも聴きやすい仕上がりとなっている。
ラップオンリーのZEN-LA-ROCKパートだけでなく、G.RINAの女性パートが入ることでポップさも兼ね備えた、絶妙なバランスの1曲といえる。

久々にハマった1曲。

 

 PVが超個性的で面白い

彼らの曲はMVも面白い。

REP ME


グーグルアースの写真を取り入れたシーンや、
ポートピア連続殺人事件をオマージュしたと思わせる二次元を取り入れたシーンがある。
映像に現れる3人のドット絵がかわいい。

水曜日のカンパネラの「ディアブロ」に似た雰囲気という印象を受けた。

水曜日のカンパネラ ディアブロ


今夜はmedicine

 

このMVはメンバーの3人が会社員の役を演じている。
90年代のテレビドラマを彷彿とさせる映像が懐かしさを感じさせる。
MVが面白いだけではない。
この曲の注目すべき点は鎮座ドープネスのラップの一文
「そのgrooveをつかまえて 決して離さないでそれが全て」
七尾旅人&やけのはらのRollin' Rollin'をインスパイアしていると思われる所もファンにとってはたまらない。

 

 

七尾旅人&やけのはら Rollin' Rollin'
※「このグルーヴを捕まえて それがすべてさ それがすべて」というフレーズ


最後に

2MC+女性シンガーという組み合わせのグループは最近あまり見ない組み合わせだ。
ほかに思い浮かぶグループといえば、EAST END×YURIThree Nationぐらいだったので懐かしさを感じる。今後の彼らの活躍に要注目だ。